「LAN配線・電話の工事も承ります」と書くとき、
どの資格を載せるか。
先に書きます。電話回線や光回線に機器をつなぐ工事には、電気工事士とは別に、電気通信事業法の「工事担任者」が関わります(第71条第1項)。ホームページに書くなら、次の3つを分けます。
- 資格の名前:電気工事士と工事担任者を別の行に。工事担任者は資格者証の種類(第一級デジタル通信など)まで
- 工事の範囲:総務省のQ&Aは、戸建て住宅では責任分界点(保安器)から屋内の接続口までの配線と、機器の設置・調整に工事担任者が要ると説明
- 要らない作業との境目:ルータの先にパソコンを足す・交換するだけなら不要、と同じQ&Aは書いています
御社の工事がどれに当たるかは、このページは決めません。並べているのは、法と総務省令、総務省のQ&Aの原文と、電気工事店32社のサイトを当方が数えた結果です。
自社のページで、LANや電話の工事はどう書いてあるか
対応工事の一覧・資格の欄・会社概要を開き、「LAN」「電話」「光回線」「通信」「工事担任者」が出てくる所を拾います。見るのは次の3つです。
-
LANや電話の工事が、電気の工事と同じ行にまとめられていないか
見るところ:対応工事の一覧『電気工事全般(LAN・電話含む)』のように、資格の違う工事を1つにまとめていないかを見ます。
▸ 分けて書いている → 次の確かめへ
▸ まとめている → 頼む人は、どの資格で請ける工事かを読み取れません -
資格の欄に、工事担任者が書いてあるか
見るところ:資格・許可の欄LANや電話の工事を請けているのに、資格の欄が電気工事士だけになっていないかを見ます。工事担任者を持っている人がいるなら、資格者証の種類まで書いてあるかを見ます。
▸ 書いてある → 次の確かめへ
▸ 書いていない → 実際に持っている資格だけを書き足す候補です -
どこまでの工事を請けるかが書いてあるか
見るところ:対応工事の説明・よくある質問回線の引き込み口から室内までの配線か、ルータの先の配線だけか、機器の設定までか、請ける範囲が書いてあるかを見ます。
▸ 書いてある → そのままで構いません
▸ 書いていない → Step 03 の境目を見ながら書き足す候補です
工事担任者は、何をする資格なのか(原文)
「利用者は、端末設備又は自営電気通信設備を接続するときは、工事担任者資格者証の交付を受けている者(以下「工事担任者」という。)に、当該工事担任者資格者証の種類に応じ、これに係る工事を行わせ、又は実地に監督させなければならない。ただし、総務省令で定める場合は、この限りでない。」
条文の主語は「利用者」です。回線を使う人が、機器をつなぐ工事を工事担任者にさせる、という形で決まっています。ただし書きの「総務省令で定める場合」は、工事担任者規則 第3条が、適合表示端末機器を総務大臣が告示する方式でつなぐときなどを挙げています。
総務省のQ&Aは、この資格がある理由を、端末設備自体が技術基準を満たしていても、接続の方法を誤ったり不備な配線をしたりすると、結果として技術基準を満たさなくなるため、と説明しています。電気工事士(電気工事士法)とは、別の法律の資格です。
※ 出典=電気通信事業法(e-Gov 法令検索 359AC0000000086)第71条・工事担任者規則(同 360M50001000028)第3条・総務省「工事担任者資格制度Q&A」(PDF)A1。いずれも2026年10月11日に確認。
どこから先の工事に、工事担任者が要るのか(原文)
総務省のQ&Aは、戸建て住宅について次のように書いています。
「戸建て住宅の場合、責任分界点(保安器)から屋内の指定箇所まで配線し、プラグジャック方式の接続口を設けて接続する端末機器の設置や調整する工事について、工事担任者による実施又は実地に監督が必要になります。」
一方、要らない作業の例も挙げています。
「技術基準に適合したルータ等の下位にサーバやPC等の端末機器を増設する場合や当該ルータの下位に設置されている端末機器を交換する場合についても、工事担任者は不要です。」
「一方、運用中の端末設備等の配線を変更する場合、その変更が責任分界点における技術基準の適合性に影響を及ぼす恐れがあれば、工事担任者が必要になります。」
同じQ&Aは、接続口に適合表示端末機器をつなぐだけなら一般の利用者がしても工事担任者は要らないこと(A10)、ケーブルを任意の長さに加工するときは工事担任者に加工してもらうか確認してもらうことが望ましいこと(A13)も書いています。インターネットの記事には「グレーゾーン」と書くものもありますが、境目の考え方は、このQ&Aの原文で確かめるのが確かです。
※ 出典=総務省「工事担任者資格制度Q&A」(PDF)A8・A10・A12・A13。2026年10月11日に確認。
資格者証の種類と、工事の範囲(原文)
工事担任者の資格者証には種類があり、種類ごとに行える工事の範囲が工事担任者規則 第4条の表で決まっています。
| 資格者証の種類 | 工事の範囲(第4条の表の要約) |
|---|---|
| 第一級アナログ通信 | アナログ伝送路設備と総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続する工事 |
| 第二級アナログ通信 | 同じ設備のうち、回線の数が一のものに限った工事 |
| 第一級デジタル通信 | デジタル伝送路設備に端末設備等を接続する工事(総合デジタル通信用設備を除く) |
| 第二級デジタル通信 | 同じ設備のうち、入出力速度が毎秒1ギガビット以下で、主としてインターネットに接続するための回線に係るもの |
| 総合通信 | アナログ伝送路設備又はデジタル伝送路設備に端末設備等を接続する工事 |
第二級デジタル通信の範囲の一部は、原文では「接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒一ギガビット以下であつて、主としてインターネットに接続するための回線に係るものに限る。」と書かれています。ホームページに資格を書くなら、この種類の名前まで書くと、どの範囲の工事を請けられる人がいるのかが伝わります。
※ 出典=工事担任者規則 第4条。2026年10月11日に確認。表は条文の表を短くしたもので、正確な範囲は原文をご覧ください。
ホームページには、何を書き分けるか
法の言葉をそのまま並べる必要はありません。頼む人が、どの資格の人に何を頼めるのかを読み取れるように、次の3つを分けて書きます。
- 工事の種類:電気の工事(コンセント・照明・分電盤など)と、通信の工事(LAN配線・電話・光回線の宅内配線など)を別の行に
- 資格:電気工事士と工事担任者を別の行に。工事担任者は資格者証の種類まで、交付された書面のとおりに
- 請ける範囲:回線の引き込み口から室内までか、ルータの先だけか、機器の設定までか。提携の会社に頼む部分があるなら、それも
していないことを「できます」と書かないでください。電気工事士が要る作業の書き分けは「エアコン取付をホームページに書く前に」のページに、電気工事業の登録番号の書き方は電気工事業の登録番号をホームページにどう書くかにまとめています。
同業は、資格をどれくらい載せているか
当方は2026年9月、全国10県の電話帳から電気工事店を選び、1社ずつ検索してサイトの中身を数えました。自社のサイトがあったのは32社です。
| 数えたこと(32社のうち) | 結果 |
|---|---|
| 資格・許可・登録のどれかを載せている | 24社(75%) |
※ 出典=電気工事店のホームページ実態調査(2026年9月)。32社で割っているので、1社で約3ポイント動きます。
① 工事担任者を載せている会社の数は数えていません(数えた語に入れていません)。② LANや電話の工事を請けている会社の数も数えていません。③ 分母は電話帳の電気工事店で、通信工事を専門にする会社を選んで数えたものではありません。
言えるのは、電気工事店の約6割が何らかの資格・許可を載せていて、工事担任者を載せている数は分からない、というところまでです。
資格の書き方は、どこまで自社で整えられるか
自社でできる
持っている資格と請けている工事を書き出す
- 社内の資格者証を、種類まで書き出す
- 電気の工事と通信の工事を、一覧で別の行に分ける
- 請ける範囲と、提携先に頼む部分を書く
総合通信局や制作会社に頼む
当てはめの判断と、ページの組み方
- 個々の工事に工事担任者が要るか、どの種類の資格者証が要るか(総合通信局)
- 回線の事業者との取り決め(回線の事業者)
- 工事の種類と資格を、頼む人が読み取れる順に組む(制作会社)
電気工事店のサイトに何を載せると見つけてもらいやすいかは、電気工事店のホームページ制作にまとめています。
IZANAなら何をして、いくらか
先に書きます。当方は、御社の工事にどの資格が要るかの判断はいたしません。御社が持っている資格と請けている工事を伺い、その事実を対応工事の一覧と資格の欄に書き分けるところまでを行います。
| 頼めること | やること | 費用(税抜) |
|---|---|---|
| 無料診断 | サイトのアドレスから4項目(問い合わせへの動線・伝わり方・プロ感・検索とGoogleマップでの見つかり方)を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします | 0円 |
| 1枚のページ | 1ページで伝え切る形。電気と通信の工事を見出しで分けます | 30万円〜 |
| 最大5ページ構成 | 電気工事・通信工事・会社案内のように、ページを分けて置ける形 | 50万円〜 |
| 最大10ページ構成 | 工事の種類ごとのページに、資格と請ける範囲まで分けて載せる形 | 80万円〜 |
※ サイトは買い切りです(月額の制作費はいただきません)。サーバーとドメインの実費は別途かかります。公開したあと、検索で見つけてもらえるように育てる作業は、制作とは別の仕事で、別に費用がかかります(保つ・育てる)。最新の料金は料金ページをご覧ください。
よくある質問
電気工事士の資格があれば、LAN配線の工事もできますか?
電気工事士は電気工事士法の資格で、電気通信事業法 第71条が定める工事担任者とは別の資格です。総務省のQ&Aは、戸建て住宅では責任分界点(保安器)から屋内の指定箇所まで配線し、接続口を設けて端末機器を設置・調整する工事に、工事担任者の実施か実地の監督が要ると説明しています。御社の工事がどれに当たるかは、このページでは決めません。
ルータの先にパソコンをつなぐだけの作業にも、工事担任者は要りますか?
総務省のQ&Aは、技術基準に適合したルータ等の下位にサーバやPC等の端末機器を増設する場合や交換する場合は、工事担任者は不要と書いています。一方、配線の変更が責任分界点での技術基準の適合性に影響するおそれがあれば、工事担任者が必要になるとしています。個々の工事がどちらかは、このページでは決めません。
ホームページには、資格の名前をどう書けばいいですか?
工事担任者の資格者証には、第一級アナログ通信・第一級デジタル通信・総合通信などの種類があり、種類ごとに工事の範囲が工事担任者規則 第4条で決まっています。持っている資格者証の種類を、交付された書面のとおりに書き、電気工事士とは別の行に並べると、頼む人が読み違えにくくなります。
どこに聞けば、自分の工事に工事担任者が要るか分かりますか?
工事担任者の制度は総務省の所管で、各地の総合通信局が資格の手続きを案内しています。御社の工事についての判断は、このページではいたしません。総合通信局の案内か、総務省の「工事担任者資格制度Q&A」をご覧ください。
電気と通信の工事が、
頼む人に分けて伝わっているかを見てほしいとき。
ホームページのアドレスを1つ送っていただければ、サイトのアドレスから4項目(問い合わせへの動線・伝わり方・プロ感・検索とGoogleマップでの見つかり方)を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします。毎月5社まで・費用はかかりません。売り込みの電話はいたしません。工事にどの資格が要るかの判断はいたしません。