会社のアドレスから送ったメールが、
届かない・迷惑メールに入るとき。
先に書きます。会社のアドレス(@ の後ろがホームページと同じもの)から送るメールには、受け取る側が「本当にその会社から出たメールか」を確かめる仕組みが3つあります。SPF・DKIM・DMARC です。Google の「メール送信者のガイドライン」は、Gmail に送る人に次のことを求めています。
- すべての送信者:SPF か DKIM のどちらか
- Gmail に1日5,000件を超えて送る送信者:SPF・DKIM・DMARC の3つ(DMARC の方針は「none」でよい)
Google は、こうした方式で認証されていないメールは、迷惑メールに分類されたり、拒否されたりすることがあると書いています。だから、届かない・迷惑メールに入るときは、文面を変える前に、①送ったメールが相手の側でどう判定されたかを見る ②自社のドメインに3つの設定があるかを見る、の順で確かめます。
ただし、届かないのが1人の相手だけで、ほかの相手には届いているなら、相手の受け取る側(相手の保存容量がいっぱいなど)のこともあります。Google One ヘルプ「Google のストレージの動作について」は、保存容量の割り当てを超過したときに起きることの1つに「Gmail でのメールの送受信機能に影響することがあります。」と書いています(2026年10月20日 に確認)。この記事は、どの相手にも届かない・迷惑メールに入るときの、送る側(自社のドメイン)の確かめ方です。
設定を変えるのは、ドメインやメールを管理している会社の画面です。あなたのメールがなぜ届かないかの判断は、当サイトではいたしません。ここに置くのは、Google・エックスサーバー・規格(RFC)の原文(2026年10月10日 に確認)、自分で確かめる手順、当方のドメインで実際に足したときの記録までです。
送ったメールは、相手の側でどう判定されたか
設定の画面を開く前に、実際に送った1通が、受け取った側でどう判定されたかを見ます。費用はかかりません。パソコンが1台あれば足ります。
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会社のアドレスから、自分以外が使っている Gmail に1通送る
使うもの:会社のメール・家族や従業員など、自分以外の人の Gmail のアドレス件名と本文は短い文で構いません。Google のヘルプは、確かめ方の注意として「(自分自身にテストメールを送っても DKIM が有効であることを確認することはできません)」と書いています。
▸ 届いた(迷惑メールのフォルダでも)→ 2つ目の確かめへ
▸ 届かず、エラーのメールが戻ってきた → 戻ってきたメールの本文に「5.7.26」の数字があるかを見ます。Google は、認証されていないメールが「5.7.26 エラー」で拒否されることがあると書いています(Step 02)。数字があれば Step 03 へ -
受け取った側の Gmail で、「メッセージのソースを表示」を開く
使う画面:パソコンのブラウザで開いた GmailGmail のヘルプの手順は、ヘッダーを確認するメールを開き、返信アイコンの横にあるその他アイコンから[メッセージのソースを表示]をクリックする、です。新しい画面に、メールの「ヘッダー」(届くまでの記録)が出ます。
▸ 新しい画面が開いた → 3つ目の確かめへ
▸ スマートフォンで見ている → ヘルプの手順は、ブラウザで開いた Gmail のものです。パソコンのブラウザで同じメールを開きます -
「Authentication-Results」の行で、spf= と dkim= の後ろを見る
使う画面:2つ目で開いたヘッダー(ブラウザのページ内検索で「Authentication-Results」)Google のヘルプは「メッセージ ヘッダーで Authentication-Results の文字列を探します。」と書き、DKIM の結果は「DKIM=pass や DKIM=OK などのように表示されます。」としています。この行の書き方は規格(RFC 8601)で決まっていて、規格の例には「spf=pass smtp.mailfrom=example.net」のような行が出てきます。
▸ spf と dkim が両方とも pass → 少なくとも、認証の形は通っています。Google のガイドラインは、認証のほかに、迷惑メール率を 0.3% 未満に保つことや、受け取りを望んだ人にだけ送ることも挙げています(Step 02)
▸ fail や none がある、または dkim の行が無い → Step 03 で、自社のドメインの設定を確かめます。Google は「メッセージ ヘッダーに DKIM に関する行が含まれていない場合、ドメインから送信されたメールは DKIM で署名されません。」と書いています -
dkim=pass の行の「header.d=」が、差出人の @ の後ろと同じか
使う画面:同じヘッダー規格の例では「dkim=pass (good signature) header.d=example.com」のように、署名したドメインが header.d= の後ろに出ます。Google は DMARC について「認証ドメインは、メールの From: ヘッダーに含まれているドメインと一致している必要があります。」と書いています。From: は差出人のアドレスのことです。
▸ 同じ → DMARC で求められる「一致」も、DKIM の側でそろっています
▸ 違う(メールを預けている会社の名前のドメインなど)→ メールを預けている会社に、自社のドメインで署名(DKIM)できるかを聞きます
Google は、送る側に何を求めているのか(原文)
Google の「メール送信者のガイドライン」は、個人用の Gmail(末尾が @gmail.com または @googlemail.com のアカウント)に送る人に向けた決まりです。言い換えると意味が動くので、原文のまま置きます。
「2024 年 2 月 1 日以降、Gmail アカウントにメールを送信するすべての送信者は、このセクションに示す要件を満たしている必要があります。」
「送信元ドメインに SPF または DKIM メール認証を設定します。」
「2024 年 2 月 1 日以降、Gmail アカウントに 1 日あたり 5,000 件を超えるメールを送信する送信者は、このセクションに示す要件を満たしている必要があります。」
「ドメインに SPF および DKIM メール認証を設定します。」「送信元ドメインに DMARC メール認証を設定します。DMARC 適用ポリシーは none に設定できます。」
「こうした方式で認証されていないメールは、迷惑メールに分類されたり、5.7.26 エラーで拒否されたりすることがあります。」
※ 出典=Gmail ヘルプ「メール送信者のガイドライン」。2026年10月10日 に確認。ほかのメールサービスの決まりは、この記事では引いていません。
3つの言葉を、同じガイドラインの説明で並べます。
| 言葉 | ガイドラインの説明(原文) | ひとことで言うと(当サイトの言い換え) |
|---|---|---|
| SPF | 「SPF は、スパマーが未認証のメールをお客様のドメインからのものであると装って送信することを防ぎます。」 | このドメインのメールを出してよいサーバーの名簿 |
| DKIM | 「受信サーバーは DKIM を使用して、実際にメールを送信したのがドメイン所有者であることを確認します。」 | メール1通ずつに付ける、ドメインの署名 |
| DMARC | 「メールが SPF または DKIM の認証に合格しなかった場合、DMARC はそのようなメールの処理方法を受信サーバーに指示します。」 | 合格しなかったメールをどう扱ってほしいかの、送る側からの指示 |
同じページには、「Postmaster Tools で報告される迷惑メール率を 0.3% 未満に維持します。」という決まりや、送るサービスを使っているときに「プロバイダが SPF と DKIM でドメインのメールを認証していることを確認してください。」という注意も書かれています。さらに「あなたの組織のドメインから送信したメールが迷惑メールとして報告される頻度が高いと、以降のメールは迷惑メールに分類される可能性が高くなります。」とも書いています。認証がそろっていても、それだけで届くとは限りません。
自社のドメインに、3つの設定はあるか
SPF・DKIM・DMARC は、どれもドメインの設定(DNS の TXT という行)として外から見えます。Google Public DNS のアドレスに、自社のドメインを入れてブラウザで開くと、出ている行が分かります(下の example.jp を、自社のドメインに置き換えます)。
| 見るもの | ブラウザで開くアドレス | 出ていればよい文字 |
|---|---|---|
| SPF | https://dns.google/resolve?name=example.jp&type=TXT | 「v=spf1」で始まる行 |
| DMARC | https://dns.google/resolve?name=_dmarc.example.jp&type=TXT | 「v=DMARC1」で始まる行 |
| DKIM | 名前の頭がサービスごとに違うので、ここでは引きにくい | Step 01 の dkim= の行で見るほうが早いです |
※ 画面には英字の並びが出ます。「"data"」の後ろに、出ている行が入っています。何も出ないときは「"Answer"」の欄そのものがありません。
- ▸ v=spf1 の行が無い → メールを預けている会社のマニュアルで、SPF の設定の手順を探します
- ▸ v=DMARC1 の行が無い → ガイドラインの、すべての送信者への要件の一覧に DMARC は入っていません(1日5,000件を超えて送る送信者の要件に入っています)。足すなら、次の Step 04 のように「何もしない」から始める方法があります
- ▸ v=DMARC1 の行が2つ以上ある・p=quarantine や p=reject になっている → いつ誰が入れたかを、ドメインを管理している会社に確かめます。厳しい方針は、自社のメールでも合格しなかったものに当たります(よくある質問の2つ目)
当方のドメインで、DMARC を足したときの記録
当方のドメイン(izana-creation.com)からは、ホームページの問い合わせフォームの通知と、お客様への自動返信を送っています。2026年10月8日と9日の朝に引いたときは、DMARC の行がありませんでした。10月9日に、エックスサーバーのサーバーパネルの「DMARC設定」で「何もしない」を選んで足しました。同じ日のうちに、5台のネームサーバーのすべてで出るようになりました。
| 見たもの | 引いた名前(TXT) | 2026年10月10日 に出たもの |
|---|---|---|
| SPF | izana-creation.com | v=spf1 … include:spf.sender.xserver.jp ~all(途中は省略) |
| DKIM | default._domainkey.izana-creation.com | v=DKIM1; k=rsa; p=…(鍵の文字列は省略) |
| DMARC | _dmarc.izana-creation.com | v=DMARC1; p=none; |
※ Google Public DNS と Cloudflare の2か所に問い合わせて、同じ行が出ることを確かめました。DMARC のレポートの通知先は入れていません(よくある質問の3つ目)。
何もしない:「なりすましなどのメール検知状況にかかわらず、通常通りメールを配送するように指示します。」
迷惑メールとして配送する:「なりすましなどのメールを検知した際、配送先にて迷惑メールとして扱うように指示します。」
メールを配送しない:「なりすましなどのメールを検知した際、配送先にて受け取らないように指示します。」
「DMARCポリシー設定は段階的な導入を推奨します。」
「※メールの受信側のDMARC設定状況によっては、指定されたポリシーに従われない可能性があります。」
※ 出典=エックスサーバー マニュアル「DMARC設定」(2026年10月10日 に確認)。ほかのサーバー会社では、画面の名前や選べるものが違うことがあります。
「何もしない」は、届き方を変えないための選び方です。DMARC の行が無い状態から「方針を出している」状態に変わるだけで、これで迷惑メールに入らなくなる、とは言えません。当方のドメインでも、足したことで届き方が変わったかは数えていません。
どこから先は頼んだほうがいいか
自分で進められる
- 自分以外の人の Gmail に送って、ヘッダーの spf= と dkim= を見る
- Google Public DNS のアドレスで、SPF と DMARC の行があるかを見る
- メールを預けている会社のマニュアルで、SPF・DKIM の設定の手順を探す
- サーバーの管理画面に機能があれば、DMARC を「何もしない」で足す
頼んだほうがいい
- メールを送るサービスを増やしたので、SPF の行を書き換える → ドメインを管理している会社・作った会社
- DKIM の鍵を作って置く → メールを預けている会社
- DMARC を「迷惑メールとして配送する」「配送しない」に上げる → ドメインを管理している会社(レポートを読める人がいる場合)
- 「5.7.26」のエラーで戻ってくる → メールを預けている会社
1つ目について、Google は「サードパーティ送信者が SPF レコードに含まれていない場合、この送信者から送信されたメールは、迷惑メールに分類される可能性が高くなります。」と書いています。送るサービスを増やしたときは、SPF の行に足す必要があるかを、そのサービスの手順で確かめてください。
IZANAなら何をして、いくらか
先に書きます。メールが届かない理由の判断と、メールの設定の見直しは、当方の料金ページに載せている仕事ではありません。メールを預けている会社か、ドメインを管理している会社に相談してください。
当方で作るホームページでは、料金ページのとおり、サーバー運用・ドメイン取得・年次更新を当方で代行します。当方自身のドメインの設定は、Step 04 に書いたとおりです。
| 頼めること | やること | 費用(税抜) |
|---|---|---|
| 無料診断 | サイトのアドレスから4項目(問い合わせへの動線・伝わり方・プロ感・検索とGoogleマップでの見つかり方)を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします | 0円 |
| 1枚のページ | 1ページで伝え切る形 | 30万円〜 |
| 最大5ページ構成 | 会社概要・問い合わせを分けて置ける形 | 50万円〜 |
| 最大10ページ構成 | 仕事の種類ごとのページまで分けて載せる形 | 80万円〜 |
※ 金額は料金ページが正本です。無料診断の4項目に、メールの届き方は入っていません。
よくある質問
1日に数通しか送りません。DMARC は要りますか?
Google のメール送信者のガイドラインは、すべての送信者に SPF か DKIM を、Gmail に1日5,000件を超えて送る送信者に SPF・DKIM・DMARC を求めています。そのうえで「メールが確実に配信されるようにするには、ドメインに SPF、DKIM、DMARC を常に設定することをおすすめします。」とも書いています。要るかどうかの判断はいたしません。足すなら、エックスサーバーのマニュアルのように「何もしない」から始める方法があります。
DMARC を足すと、自分のメールが届かなくなりませんか?
エックスサーバーのマニュアルは「何もしない」を「なりすましなどのメール検知状況にかかわらず、通常通りメールを配送するように指示します。」と説明し、始めるときについて「DMARCポリシー設定を開始する際は「何もしない」を選択し、レポート設定を「ON」にして通知メールアドレスを指定してください。」と書いています(当方はレポートの通知先を入れずに始めました=Step 04)。「迷惑メールとして配送する」「メールを配送しない」を選ぶと、自社のメールでも SPF や DKIM に合格しなかったものは、その指示の対象になります。上げる前に、Step 01 の判定がそろっているかを確かめてください。
DMARC のレポートの送り先に、Gmail のアドレスを入れてもいいですか?
エックスサーバーは「レポート通知先のメールアドレスはDNSレコードに記載されるため、外部からの参照が可能となります。」と書いています。また、DMARC の規格(RFC 7489 の 7.1)は、自社と別のドメインのアドレスにレポートを送るとき、受け取る側のドメインが許可の記録を出しているかを確かめる手順を決めています。当方が2026年10月10日に、当方のドメインと gmail.com の組み合わせで引くと、その記録はありませんでした。規格どおりに確かめる受け手からは、レポートが届かないことがあります。
メールは、ホームページとは別の会社に預けています。どこを見ればいいですか?
Google は「メールサービス プロバイダを利用している場合は、プロバイダが SPF と DKIM でドメインのメールを認証していることを確認してください。」と書いています。Step 01 の dkim= の行にある header.d= が自社のドメインかを見て、違えば、メールを預けている会社に、自社のドメインで署名できるかを聞いてください。
問い合わせフォームの通知が届きません。同じことですか?
フォームの通知も、サーバーから送られるメールです。差出人のアドレスが自社のドメインなら、この記事の確かめ方がそのまま使えます。ただ、送り先のアドレスの間違いなど、フォームの設定そのものが原因のこともあります。フォームの作りの見直しは、作った会社に相談してください。
問い合わせまでの道を、
外から見てほしいとき。
ホームページのアドレスを1つ送っていただければ、問い合わせへの動線を含む4項目を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします。毎月5社まで・費用はかかりません。売り込みの電話はいたしません。メールの届き方の判断はいたしません。