士業のホームページに「法律相談」と、
書く前に。
先に書きます。弁護士法 第74条第2項は、仕事の中身より前に、書くこと(標示・記載)そのものを名指ししています。
- 弁護士法 第74条第2項:弁護士・弁護士法人でない者は、利益を得る目的で「法律相談その他法律事務を取り扱う旨の標示又は記載をしてはならない」
- 各士業の法律:相談に応じることを、それぞれの業務の言葉で書いています(行政書士=書類の作成についての相談・社会保険労務士=労務管理や社会保険の相談・税理士=税務相談・司法書士=登記などの事務についての相談)
- 司法書士の簡易裁判所の代理:認定を受けた司法書士だけができ、140万円は司法書士法でなく裁判所法の数です
- 行政書士の入管の申請取次:行政書士が本人に代わって在留の申請書を出せるのは、所属する行政書士会を経由して届け出たときで、出頭の免除は「原則」です(入管法施行規則と出入国在留管理庁の案内)
だから、事務所のサイトの相談の名前は、自分の業務の法律が使っている言葉で付けると、読む人にも何を相談できるかが伝わります。御社の書き方が第74条第2項に当たるか、相談の中身が業務の範囲に入るかは、当サイトでは判断しません(所属する会・弁護士会へ)。ここに置くのは、条文の原文と、名前の付け方の書き分けまでです。
自社のサイトに、相談の名前はどう書いてあるか
先に、いまのサイトの言葉を書き出します。直すかどうかは、そのあとで決めます。
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「法律相談」「法律」「交渉」「代理」「示談」「トラブル」「代行」「来庁不要」の文字を探す
使う画面:自社のホームページ(トップ・業務案内・料金・よくある質問・問い合わせフォームの項目)・Googleマップのビジネスプロフィールの説明見つかった文を、ページごとに1行ずつ書き出します。問い合わせフォームの「ご相談の種類」の選択肢も書き出します。
▸ 書き出せた → 次の確かめへ
▸ どこにも無い → 相談の名前は Step 06 の書き分けだけ見れば足ります -
書き出した文に、業務の法律のどの条の話かを書き添える
使うもの:書き出した文の一覧と、Step 03 の表文ごとに、自分の業務の法律のどの号の相談かを書き添えます。どの号にも当てられない文は、印を付けて残します。
▸ 全部に当てられる → Step 06 で名前をそろえます
▸ 当てられない文がある → 所属する会に確かめる候補です(Step 07) -
「無料」「初回」の書き方を見る
見るところ:料金の欄・トップの相談ボタン「初回相談無料」「相談料◯円」のように、相談にかかるお金を書いた文と、相談の名前を書いた文が、同じ言葉になっているかを見ます。
▸ そろっている → 次の Step へ
▸ ページごとに名前が違う → Step 06 でそろえる候補です
当方が数えた士業3業種の事務所サイト(税理士42件・司法書士32件・行政書士33件=名簿の118件ずつから、自社のホームページがあった事務所)では、初回相談の費用に触れていたのは税理士15件・司法書士18件・行政書士16件でした。相談の名前の付け方(「法律相談」と書いているか)は数えていません。
弁護士法は、何を書くことを止めているのか(原文)
第1項「弁護士又は弁護士法人でない者は、弁護士又は法律事務所の標示又は記載をしてはならない。」
第2項「弁護士又は弁護士法人でない者は、利益を得る目的で、法律相談その他法律事務を取り扱う旨の標示又は記載をしてはならない。」
「弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。」
※ 出典=弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号・e-Gov 法令検索 324AC1000000205)。2026年10月20日に確認。
条文から読めるのは、第72条が仕事をすることを、第74条第2項がその旨を書くことを、別々に名指ししている、というところまでです。第72条にはただし書(他の法律に別段の定めがある場合)があり、各士業の法律がその「別段の定め」に当たるかどうかが、士業ごとの線になります。御社の書き方や業務がどれに当たるかは、当サイトでは判断しません。
各士業の法律は、相談をどんな言葉で書いているか(原文)
「前条の規定により行政書士が作成することができる書類の作成について相談に応ずること。」
「事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について相談に応じ、又は指導すること(…)。」
「税務相談(税務官公署に対する申告等、第一号に規定する主張若しくは陳述又は申告書等の作成に関し、租税の課税標準等(…)の計算に関する事項について相談に応ずることをいう。)」
「前各号の事務について相談に応ずること。」
※ 出典=行政書士法(昭和二十六年法律第四号・e-Gov 法令検索 326AC1000000004)・社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号・343AC1000000089)・税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号・326AC1000000237)・司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号・325AC1000000197)。いずれも2026年10月20日に確認。行政書士法は、業務の条が第1条の3(書類の作成)と第1条の4(提出の手続・代理・相談)に分かれています。条番号は改正で変わることがあるので、引くときは今の版で確かめます。
| 士業 | 相談を書いている条 | 相談の対象(条文の言葉から) |
|---|---|---|
| 行政書士 | 行政書士法 第1条の4 第1項第4号 | 行政書士が作成できる書類の作成について |
| 社会保険労務士 | 社会保険労務士法 第2条 第1項第3号 | 労務管理などの労働に関する事項と、社会保険に関する事項 |
| 税理士 | 税理士法 第2条 第1項第3号 | 申告等や申告書等の作成に関する、課税標準等の計算に関する事項(税務相談) |
| 司法書士 | 司法書士法 第3条 第1項第5号 | 登記・供託の手続の代理、書類の作成などの事務について(第1号〜第4号) |
どの法律も「相談に応ずること」を、何についての相談かと一緒に書いています。「法律相談」の4文字だけでは、どの号の相談かが読み取れません。
司法書士の場合、「代理」はどこまで書けるのか(原文)
司法書士の事務所は、簡易裁判所の手続の代理や、裁判外の和解の代理を業務に挙げていることがあります。この業務は、条文で行える人が絞られています。
第1項第7号「民事に関する紛争(簡易裁判所における民事訴訟法の規定による訴訟手続の対象となるものに限る。)であつて紛争の目的の価額が裁判所法第三十三条第一項第一号に定める額を超えないものについて、相談に応じ、又は仲裁事件の手続若しくは裁判外の和解について代理すること。」
第2項「前項第六号から第八号までに規定する業務(以下「簡裁訴訟代理等関係業務」という。)は、次のいずれにも該当する司法書士に限り、行うことができる。」(研修の課程の修了・法務大臣の認定・司法書士会の会員の3つが続きます)
「訴訟の目的の価額が百四十万円を超えない請求(行政事件訴訟に係る請求を除く。)」
※ 出典=司法書士法(e-Gov 法令検索 325AC1000000197)・裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号・322AC0000000059)。いずれも2026年10月20日に確認。
条文から読めるのは、簡易裁判所の代理や裁判外の和解の代理は、認定を受けた司法書士に限られること、そして140万円は司法書士法の中には書かれておらず、裁判所法の数を指していること、というところまでです。ホームページにこの業務を載せるなら、認定を受けていることと、その範囲(紛争の目的の価額)を同じ場所に書いておくと、読む人が取り違えにくくなります。個々の事件が140万円を超えるかは、当サイトでは判断しません。
行政書士の場合、入管の「申請取次」はどう書けるのか(原文)
行政書士の事務所は、在留資格の手続きを業務に挙げ、「ビザ申請代行」「入管に行かなくてよい」と書いていることがあります。在留の申請は、本人が入管に出向くのが原則で、代わりに出せる人は規則で決まっています。
第1項「外国人が次の各号に掲げる行為をするときは、それぞれ当該各号に定める場所に自ら出頭して行わなければならない。」(第3号に、第20条第2項〔在留資格の変更〕・第21条第2項〔在留期間の更新〕などの申請と「地方出入国在留管理局」が並びます)
第4項「第一項第三号に掲げる行為については、外国人の法定代理人が当該外国人に代わつてする場合その他法務省令で定める場合には、同項の規定にかかわらず、当該外国人が自ら出頭してこれを行うことを要しない。」
第4項第1号「第二項第一号イ又はロに掲げる者が、本邦にある外国人又はその法定代理人の依頼により当該外国人に代わつて別表第七の二の表の上欄に掲げる行為の区分に応じそれぞれ同表の下欄に掲げる行為をする場合であつて、地方出入国在留管理局長において相当と認めるとき。」
第2項第1号ロ「弁護士又は行政書士で所属する弁護士会又は行政書士会を経由してその所在地を管轄する地方出入国在留管理局長に届け出たもの」
別表第七の二の上欄(抜粋)「法第二十条第二項の規定による在留資格の変更の申請」「法第二十一条第二項の規定による在留期間の更新の申請」
※ 出典=出入国管理及び難民認定法(e-Gov 法令検索 326CO0000000319)・出入国管理及び難民認定法施行規則(356M50000010054)。いずれも2026年10月21日に確認。在留資格認定証明書の申請(規則 第6条の2 第4項第2号)と資格外活動の許可の申請(規則 第19条 第3項第5号)にも、同じ「届け出たもの」の言い回しがあります。
「弁護士、行政書士の方であって、申請等取次ぎを行う場合は、御自身が所属する単位会を通じて、地方出入国在留管理局に対して届出を行う必要があります。」
「原則的には申請人等の出頭は免除されますが、申請人等から在留状況等について事情を聴取することが必要な場合、在留状況に問題がある場合等その出頭を免除することが相当でないと認められる場合は、当該申請人等の出頭を求めることがありますので御留意ください。」
「取次ぎは、申請書や資料の提出等の事実行為を行うことが認められているものであって、申請人・届出人として署名したり、 記載内容を直接訂正等することはできませんので御留意ください。」
※ 出典=出入国在留管理庁「申請等取次者としての承認手続」・同「弁護士・行政書士の方」(在留申請のオンライン手続。「申請等取次者として、所属する弁護士会・行政書士会を経由し地方出入国在留管理局長に届出をする必要があります。」「弁護士・行政書士の方が利用申出をするためには、届出済証明書が必要となります。」「弁護士・行政書士の方の利用者IDの有効期間は、届出済証明書の有効期限までとなります。」)。いずれも2026年10月21日に確認。
原文から読めるのは、行政書士が本人に代わって申請書を出せるのは、所属する行政書士会を経由して届け出たときであること(規則は、届け出た弁護士や、地方出入国在留管理局長が適当と認める職員なども並べています)、出頭が免除されるのは「原則」で、出頭を求められることがあること、取次は申請書や資料を出す事実行為であること、というところまでです。ホームページに載せるなら、届出をしていることと所属する会を同じ場所に書き、「入管に行かなくてよい」は「原則として」の形にしておくと、読む人が取り違えにくくなります(当サイトの言い換えです)。届出済証明書があるか、その有効期限はいつまでかは、事務所の手元で確かめられます。個々の手続きで出頭が要るかは、当サイトでは判断しません(地方出入国在留管理局・所属する会へ)。
相談の名前を、どう書き分けるか
Step 01 で書き出した文は、次のように分けて書けます。
- 相談の名前:「法律相談」の4文字で書かず、業務の法律の言葉で「何についての相談か」を付けます(例=「許認可の書類のご相談」「就業規則と社会保険のご相談」「確定申告のご相談」「相続登記のご相談」)
- 相談のお金:「初回無料」「相談料◯円」は、相談の名前と同じ言葉で書きます。ページごとに名前を変えません
- 交渉と代理:相手方との交渉や代理は、自分の業務の法律に書かれているかを先に確かめます。書かれていないことは「お受けしていません」と書くか、書かずに置きます。書かれている場合も、どの号の業務か・誰が行えるかを同じ場所に書きます(例=社会保険労務士法 第2条 第3項第2号は、特定社会保険労務士が行う紛争解決手続代理業務に、紛争解決手続の間の和解の交渉が含まれると書いています)
- 司法書士の代理:簡易裁判所の代理を載せるなら、認定を受けていることと、紛争の目的の価額の範囲を、同じ段落に書きます(Step 04)
- 入管の申請取次:載せるなら、届出をしていることと所属する行政書士会を同じ場所に書き、「入管に行かなくてよい」は「原則として」の形にします(Step 05)
建設業許可・飲食店営業許可など、官公署に出す書類の作成と、その書類についてのご相談を承ります。初回のご相談(30分)は無料です。相手方との交渉や、裁判所での手続はお受けしていません。
※ 例の文は書き方の見本です。扱う手続きの名前と、相談のお金は、事務所で実際に受けている内容に合わせて書いてください。この例が第74条第2項や業務の範囲に当たらないかの判断は、所属する会でお確かめください。
士業の事務所サイトに何を載せると読まれやすいか(最初の相談で何が起きるか・登録番号・料金の目安)は、「士業のホームページ制作」に、オンラインで受けるときの本人確認の書き方は「士業が『オンラインで完結』と書くとき」にまとめています。
どこから先は頼んだほうがいいか
| 自分でやる | 聞いたほうがいい |
|---|---|
| サイトとビジネスプロフィールの「法律相談」「交渉」の文を書き出す(Step 01) | 書いている業務が、自分の業務の法律の範囲に入るか(所属する会) |
| 弁護士法と各士業の法律の原文と見比べる(Step 02〜05) | 書き方が弁護士法 第74条第2項に当たるか(所属する会・弁護士会) |
| 相談の名前を、業務の法律の言葉でそろえる(Step 06) | 業務案内・料金・問い合わせフォームを、相談の種類ごとに分けて見せる(制作会社) |
IZANAなら何をして、いくらか
先に書きます。御社の書き方や業務が、弁護士法や各士業の法律に当たるかの判断は、当方ではいたしません。お問い合わせが増えるといったお約束もしません。
| 頼めること | やること | 費用(税抜) |
|---|---|---|
| 無料診断 | サイトのアドレスから4項目(問い合わせへの動線・伝わり方・プロ感・検索とGoogleマップでの見つかり方)を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします | 0円 |
| 1枚のページ | 1ページで伝え切る形 | 30万円〜 |
| 最大5ページ構成 | 事務所の紹介・業務案内・料金・問い合わせを分けて置ける形 | 50万円〜 |
| 最大10ページ構成 | 手続きの種類ごとのページまで分けて載せる形 | 80万円〜 |
※ 金額は料金ページが正本です。サイトは買い切りです(月額の制作費はいただきません)。サーバーとドメインの実費は別途かかります。
よくある質問
行政書士の事務所のサイトに「法律相談」と書いてもいいですか?
当サイトでは判断しません。弁護士法 第74条第2項は、弁護士・弁護士法人でない者が、利益を得る目的で「法律相談その他法律事務を取り扱う旨の標示又は記載」をすることを禁じています。行政書士法 第1条の4 第1項第4号は、相談を「行政書士が作成することができる書類の作成について相談に応ずること」と書いています。書き方は所属する会でお確かめください。
「無料相談」と書くのは問題ありませんか?
当サイトでは判断しません。このページの順番では、「無料」かどうかとは別に、何についての相談かを業務の法律の言葉で付け、相談のお金の欄と同じ名前にそろえる書き方を並べています(Step 06)。
「交渉もお任せください」と書いてもいいですか?
当サイトでは判断しません。弁護士法 第72条は、弁護士・弁護士法人でない者が報酬を得る目的で一般の法律事件に関して和解その他の法律事務を取り扱うことを業とすることを、他の法律に別段の定めがある場合を除いて禁じています。自分の業務の法律に交渉や代理が書かれているかを、原文で確かめてから書きます。
司法書士の「140万円」は、どの法律に書いてあるのですか?
司法書士法 第3条 第1項第6号・第7号は「裁判所法第三十三条第一項第一号に定める額」と書いていて、金額は裁判所法 第33条 第1項第1号の「百四十万円」です。この業務を行えるのは、同法 第3条 第2項の認定を受けた司法書士に限られます。個々の事件が140万円を超えるかは、当サイトでは判断しません。
「ビザ申請代行」「入管に行かなくてよい」と書いてもいいですか?
当サイトでは判断しません。出入国管理及び難民認定法 第61条の8の3は、在留資格の変更や在留期間の更新の申請を、本人が地方出入国在留管理局に自ら出頭して行うことを原則とし、法務省令で定める場合は出頭を要しないとしています。同法施行規則 第59条の4は、その場合の1つに、所属する行政書士会を経由して届け出た行政書士が依頼を受けて本人に代わって申請する場合で、地方出入国在留管理局長において相当と認めるときを挙げています。出入国在留管理庁は、出頭の免除は「原則的には」であり、出頭を求めることがあると案内しています。
相談の名前の付け方も含めて、
外から見てほしいとき。
ホームページのアドレスを1つ送っていただければ、伝わり方を含む4項目を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします。毎月5社まで・費用はかかりません。売り込みの電話はいたしません。