工事の保証を、
ホームページにどう書くか。
ホームページで「保証」と書くとき、中身の違う3つが混ざりがちです。原文から分けると、次のとおりです。
- 法律の責任:請負の仕事が契約の内容に合っていないとき、注文者が直すことなどを求めるには、不適合を知った時から1年以内に請負人へ通知しておく必要があり、通知しないと、それを理由に求められなくなる、と民法第637条は書いています
- 自社の保証:会社が自分で決めた年数と範囲です。法律が年数を決めているものではないので、何を・何年・どんな場合に直すかを、自社の言葉で書くことになります
- リフォーム瑕疵保険:保険法人に登録した工事業者が、工事の前に申し込み、保険法人の検査を受けて入る保険です(住宅瑕疵担保責任保険協会の説明)
自社の保証や書き方が法律に当たるかは、当サイトでは判断しません。ここに置くのは、条文と協会の説明の原文、そして自社サイトの書き方を見比べる順番までです。
自社のサイトに、保証はどう書いてあるか
お客様に渡している保証書(または契約書の保証の欄)を手元に置いて、自社のホームページを上から順に見ます。
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「保証」と書いてある場所を、全部書き出す
使う画面:スマートフォンで開いた自社のホームページ(トップ・会社案内・料金・施工事例)「保証」「アフター」「瑕疵保険(かし保険)」の文字がある場所を、ページごとに1行ずつ書き出します。
▸ 書き出せた → 次の確かめへ
▸ どこにも無い → 書くかどうかを決める前に、Step 02〜04 の3つの違いを読みます -
それが3つのどれの話かを、書き分けてあるか
見比べるもの:書き出した一覧と、お客様に渡している保証書自社で決めた保証なのか、保険のことなのか、法律の責任のことなのかが、読む人に分かる書き方かを見ます。
▸ 分けて書いてある → 次の確かめへ
▸ 「◯年保証」とだけ書いてある → 自社の保証なら、何を・何年・どんな場合に直すのかを、保証書と同じ言葉で書き足す候補です -
サイトの書き方と、保証書の中身が同じか
見比べるもの:サイトの文と、保証書の年数・範囲・数え始め(引き渡しの日など)年数・直す範囲・数え始めの日が、サイトと保証書で同じかを見ます。瑕疵保険のことを書いているなら、協会の登録事業者の検索で自社が出るかも見ます。
▸ 同じ → そのままで構いません
▸ 違う・保証書の言葉が分からない → 保証書の側を正にして、サイトを合わせる候補です。保証書の中身そのものは、Step 05 の相談先へ
法律は、請負の責任をどう書いているのか
工事のように、仕事の完成を約して報酬を受ける契約(請負)について、民法は次のように書いています(条文のまま)。
前条本文に規定する場合において、注文者がその不適合を知った時から一年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。
2 前項の規定は、仕事の目的物を注文者に引き渡した時(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時)において、請負人が同項の不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、適用しない。
※ 「前条」は第636条(請負人の担保責任の制限)で、その本文は「請負人が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない仕事の目的物を注文者に引き渡したとき」の場合を書いています(e-Gov 法令検索・2026年10月10日に確認)。
条文から言えるのは、法律の側の1年は「注文者がその不適合を知った時から」数える、ということです。自社の保証でよく書かれる「引き渡しから◯年」とは、数え始めの書き方が違います。どちらが自社の契約に当たるか、契約書の定めとの関係はどうかは、当サイトでは判断しません。
リフォーム瑕疵保険は、どんな保険なのか
住宅瑕疵担保責任保険協会は、次のように説明しています。
「リフォーム工事や大規模修繕工事では、新築住宅とは異なり長期間の保証義務がありません(民法上の保証義務のみ)。」
「保険法人に予め登録した工事業者が、請負契約締結後、工事着工前に、国土交通大臣の指定を受けた保険法人に「リフォーム工事かし保険」または「大規模修繕工事かし保険」の申込を行います。」
「保険法人は、対象工事部分の検査を行ったうえで、検査基準に適合すると判断した場合には保険を引き受けることとしています。」
同じページは、工事業者が保険期間中に倒産等した場合に、発注者が保険法人に保険金を請求できることにも触れています。協会のページには「かし保険を利用する登録事業者等の検索」があり、お客様が業者名で確かめられます。
原文から言えるのは、瑕疵保険は会社が登録し、工事ごとに着工前に申し込むもので、会社の保証とは別の仕組みだ、ということです。自社の工事が対象になるかは、保険法人か協会に確かめてください。
有利に見せる書き方は、どう扱われるのか
保証の書き方は、景品表示法の「表示」の話にもかかわります。第5条は次のように書いています(条文のまま・抜粋)。
事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。
一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
どんな書き方がこれに当たるかは、当サイトでは判断しません。条文から言えるのは、比べられているのが「実際のもの」だということです。サイトの保証の書き方を、実際にお客様へ渡している保証書と同じにしておくことが、Step 01 の3つ目の確かめです。
保証と並べて「耐震等級3」「住宅性能表示」と書くこともあります。住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)と日本住宅性能表示基準は、次のように書いています(条文のまま・抜粋)。
第1項「住宅の建設工事の請負人は、設計された住宅に係る住宅性能評価書(以下「設計住宅性能評価書」という。)若しくはその写しを請負契約書に添付し、又は注文者に対し設計住宅性能評価書若しくはその写しを交付した場合においては、当該設計住宅性能評価書又はその写しに表示された性能を有する住宅の建設工事を行うことを契約したものとみなす。」
第4項「前三項の規定は、請負人又は売主が、請負契約書又は売買契約書において反対の意思を表示しているときは、適用しない。」
「日本住宅性能表示基準に従って住宅の性能を表示している旨を表示する場合にあっては、次の事項を遵守しなければならない。」
1「登録住宅性能評価機関が行う住宅性能評価の結果に基づかずに表示する場合においては、その旨を明示すること。」
※ 出典=住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成十一年法律第八十一号・e-Gov 法令検索 411AC0000000081)・日本住宅性能表示基準(平成13年国土交通省告示第1346号。国土交通省が公表している令和4年11月7日の改正までの本文。その後の令和6年7月17日と令和7年9月1日の改正の新旧対照表では、第1〜第5は「(略)」=改正されていません)。
条文から読めるのは、評価書に表示された性能が契約の中身とみなされるのは、評価書かその写しを契約書に添付したり、注文者に交付したりした場合だ(第6条第1項。売主については第2項・第3項)、というところまでです。第5条第3項が標章を付けてはならないとしているのも、評価書や契約書と、それに添付する書類です。ホームページに書いた文については、どちらの条も書いていません。表示基準のほうは、表示基準に従って性能を表示している旨を表示するとき、評価の結果に基づかないなら、その旨を明示することとしています。サイトの「耐震等級3」が評価書に基づくものかどうかを同じ場所に書き分けておくと、読む人が保証書や評価書と見比べられます。御社の書き方がこれらに当たるかは、当サイトでは判断しません。
建売・分譲・賃貸の新築の広告で「高断熱」「ZEH水準」のような省エネの性能を書くときは、品確法とは別に、建築物省エネ法の表示の決まりがあります。「建売や賃貸の新築を『高断熱』と、ホームページで売る前に」にまとめています。
どこから先は、誰に聞けばいいか
| 自分でやる | 聞いたほうがいい |
|---|---|
| サイトの「保証」の場所を全部書き出す(Step 01) | 保証書・契約書の保証の文言が法律とどう関わるか(弁護士・消費生活センター) |
| 3つのどれの話かを書き分ける | 自社の工事が瑕疵保険の対象になるか・登録の手続き(保険法人・住宅瑕疵担保責任保険協会) |
| サイトの年数・範囲を保証書と同じにする | 表示の書き方が景品表示法に当たるか(消費者庁などの相談窓口) |
業種ごとに、サイトに載せておきたい資格・許可・保証の並べ方は、塗装店のホームページ制作・工務店のホームページ制作にも書いています。
IZANAなら何をして、いくらか
先に書きます。当方は、保証の年数や範囲を決めたり、法律や保険に当たるかを判断したりはいたしません。
| 頼めること | やること | 費用(税抜) |
|---|---|---|
| 無料診断 | サイトのアドレスから4項目(問い合わせへの動線・伝わり方・プロ感・検索とGoogleマップでの見つかり方)を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします | 0円 |
| 1枚のページ | 1ページで伝え切る形 | 30万円〜 |
| 最大5ページ構成 | 会社概要・問い合わせを分けて置ける形 | 50万円〜 |
| 最大10ページ構成 | 仕事の種類ごとのページまで分けて載せる形 | 80万円〜 |
※ サイトは買い切りです(月額の制作費はいただきません)。サーバーとドメインの実費は別途かかります。公開したあと、検索で見つけてもらえるように育てる作業は、制作とは別の仕事で、別に費用がかかります(保つ・育てる)。最新の条件は料金ページをご覧ください。
よくある質問
ホームページに「保証1年」と書いていれば、法律の責任も1年になりますか?
当サイトでは判断しません。民法第637条第1項は、注文者が不適合を「知った時から一年以内にその旨を請負人に通知しないとき」は請求できなくなる、と書いています。数え始めが自社の保証(引き渡しから◯年など)とは別の書き方です。契約書の定めとの関係は、弁護士や消費生活センターに確かめてください。
リフォームの工事にも、新築と同じ10年の保証が要るのですか?
住宅瑕疵担保責任保険協会の説明は、「リフォーム工事や大規模修繕工事では、新築住宅とは異なり長期間の保証義務がありません(民法上の保証義務のみ)」と書いています。自社の工事がどれに当たるかは、当サイトでは判断しません。
「瑕疵保険に加入」とホームページに書いてもいいですか?
当サイトでは判断しません。協会の説明では、保険法人に予め登録した工事業者が、請負契約締結後・工事着工前に申し込み、保険法人が対象工事部分の検査を行ったうえで引き受けます。協会のページには、かし保険を利用する登録事業者等の検索があります。書く前に、自社が登録されているか、どの工事で使っているかを確かめてください。
「永久保証」と書いてもいいですか?
当サイトでは判断しません。景品表示法第5条は、品質や取引条件について、実際のものよりも著しく優良・著しく有利であると示す表示などを禁じています。保証を書くなら、どの部分を、何年、どんな場合に直すのかを、お客様に渡す保証書と同じ言葉で書いておくと、読む人が見比べられます。
ホームページに「耐震等級3」と書くと、その性能を約束したことになりますか?
当サイトでは判断しません。住宅の品質確保の促進等に関する法律 第6条第1項は、請負人が設計住宅性能評価書かその写しを請負契約書に添付し、又は注文者に交付した場合に、評価書に表示された性能を有する住宅の建設工事を行うことを「契約したものとみなす」と書いています(契約書で反対の意思を表示しているときは適用しない=第4項)。ホームページに書いた文については、この条は書いていません。日本住宅性能表示基準 第5は、表示基準に従って性能を表示している旨を表示するときに、評価の結果に基づかずに表示する場合は「その旨を明示すること」としています。
出どころ(2026年10月10日に原文を確認・品確法と日本住宅性能表示基準は10月21日)
- 民法(明治二十九年法律第八十九号)第636条・第637条=e-Gov 法令検索(法令ID 129AC0000000089)
- 不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)第5条=e-Gov 法令検索(法令ID 337AC0000000134)
- 住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成十一年法律第八十一号)第5条第3項・第6条=e-Gov 法令検索(法令ID 411AC0000000081)
- 日本住宅性能表示基準(平成13年国土交通省告示第1346号)第5=国土交通省「住宅:住宅の品質確保の促進等に関する法律」のページに載っている本文と改正の新旧対照表
- 住宅瑕疵担保責任保険協会「リフォームのかし保険」(個人の方向け)・「リフォーム・大規模修繕工事業者」(事業者向け)
保証の書き方を、どこに載せるかから相談したいときは。
保証書の中身を、どのページにどう載せるかの整理からご相談いただけます。保証の年数や範囲、法律や保険の判断は、上の相談先にご確認ください。ご相談・お見積もりは無料です。