「協力工場・外注先を募集しています」と、
ホームページに書く前に。
先に書きます。2026年1月1日から、下請法は名前が変わり、取適法(製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律)になりました。協力工場や外注先を募るページに支払の条件を書くなら、次の3つが条文に当たります。
- 支払期日:品物を受け取った日から60日の期間内で定める(第3条第1項)
- 発注のときに伝えること:発注の内容・代金の額・支払期日・支払方法などを、書面か電磁的方法で直ちに伝える(第4条第1項)
- 手形:手形を渡すことは「支払期日の経過後なお支払わないこと」に含まれる(第5条第1項第2号)。公正取引委員会は「手形による代金の支払いは違反になります」と案内しています
ただし、この法律が当てはまるのは、取引の種類(製造の委託など)と、頼む側と頼まれる側の資本金や従業員の数が、条文の組み合わせに当たるときだけです。御社が頼む側(委託事業者)に当たるか、相手が中小受託事業者に当たるかは、当サイトでは判断しません。ここに置くのは、条文と公正取引委員会の案内の原文と、募集ページの書き分けの順番までです。
自社の募集ページに、支払の条件はどう書いてあるか
先に、いまのサイトの言葉を書き出します。直すかどうかは、そのあとで決めます。
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「下請法」「下請け」「協力工場」「外注」の文字を探す
使う画面:自社のホームページ(協力工場の募集・会社案内・取引の方針・よくある質問)見つかった文を、ページごとに1行ずつ書き出します。「下請法を遵守しています」のように法律の名前を書いた文は、別に印を付けます。
▸ 法律の名前を書いた文がある → Step 02 の原文と見比べます
▸ どこにも無い → 次の確かめへ -
支払の条件の書き方を書き出す
見るところ:募集ページの「お取引の条件」「お支払い」の欄「月末締め翌月末払い」「手形」「振込手数料はご負担ください」など、締め日・支払日・支払の方法・手数料の書き方を、そのまま書き出します。書きかけの欄(「要記入」「例)」のまま)が残っていないかも見ます。
▸ 書いてある → Step 04 の原文と見比べます
▸ 書いていない → 募集を見た工場は、問い合わせるまで支払の条件を知らないままです=Step 05 の候補です -
発注のときに何を渡しているかを書き出す
使うもの:いま使っている注文書・発注のメールの見本発注の内容・代金の額・支払期日・支払方法が、注文書かメールに入っているかを見ます。募集ページに「発注のたびに注文書をお渡しします」と書くなら、実際に渡しているものと合っている必要があります。
▸ 4つとも入っている → 次の Step へ
▸ 抜けている項目がある → 第4条の明示の話です(Step 04)
「下請法」は、いつ何という名前になったのか(原文)
「本改正により、法律名の「下請代金支払遅延等防止法」は、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(略称:中小受託取引適正化法、通称:取適法)となります。」
「本改正法は、令和8年1月1日から施行されます。」
「この法律は、令和八年一月一日から施行する。」
※ 出典=公正取引委員会「中小受託取引適正化法(取適法)関係」(https://www.jftc.go.jp/partnership_package/toritekihou.html)・製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(昭和三十一年法律第百二十号・e-Gov 法令検索 331AC0000000120)。いずれも2026年10月18日に確認。
当方が今の条文(本則)を読むと、「下請」の語は0回で、「中小受託事業者」の語が66回出てきます。条文の言葉は、頼む側が委託事業者、頼まれる側が中小受託事業者です。ホームページに「下請法を遵守しています」と書いたままなら、今の名前に直す候補です。社内で「下請け」「協力工場」と呼ぶこと自体は、この法律が決めている話ではありません。
自社は「頼む側」に当たるのか(原文)
この法律は、取引の種類と、頼む側と頼まれる側の資本金や従業員の数の組み合わせで当てはまるかが決まります。製造の委託に当たる部分を引きます。
「この法律で「委託事業者」とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。」
(第一号)「資本金の額又は出資の総額が三億円を超える法人たる事業者(…)であつて、個人又は資本金の額若しくは出資の総額が三億円以下の法人たる事業者に対し製造委託等(…)をするもの」
(第二号)「資本金の額又は出資の総額が千万円を超え三億円以下の法人たる事業者(…)であつて、個人又は資本金の額若しくは出資の総額が千万円以下の法人たる事業者に対し製造委託等をするもの」
(第五号)「常時使用する従業員の数が三百人を超える法人たる事業者(…)であつて、常時使用する従業員の数が三百人以下の個人又は法人たる事業者に対し製造委託等をするもの(…)」
※ 出典=取適法(e-Gov 法令検索 331AC0000000120)第2条第1項・第8項・第9項。2026年10月18日に確認。第三号・第四号・第六号は、情報成果物の作成と役務の提供の委託の線です。
条文から読めるのは、資本金の線(3億円・1千万円)に加えて、従業員の数の線(300人)がある、というところまでです。「製造委託」が何を指すかは第2条第1項が決めていて、販売する物や請け負った製造の物品・部品・原材料・金型などの製造を、ほかの事業者に委託することが並んでいます。御社と相手がどの号に当たるかは、当サイトでは判断しません。公正取引委員会のページには、資本金・従業員数・委託の内容を選んで範囲を確かめる簡易診断ツールが案内されています。
支払期日と手形は、どう決まっているのか(原文)
第3条第1項「製造委託等代金の支払期日は、委託事業者が中小受託事業者の給付の内容について検査をするかどうかを問わず、委託事業者が中小受託事業者の給付を受領した日(…)から起算して、六十日の期間内において、かつ、できる限り短い期間内において、定められなければならない。」
第4条第1項「委託事業者は、中小受託事業者に対し製造委託等をした場合は、直ちに、公正取引委員会規則で定めるところにより、中小受託事業者の給付の内容、製造委託等代金の額、支払期日及び支払方法その他の事項を、書面又は電磁的方法(…)により中小受託事業者に対し明示しなければならない。」
第5条第1項第2号「製造委託等代金をその支払期日の経過後なお支払わないこと(当該製造委託等代金の支払について、手形を交付すること並びに金銭及び手形以外の支払手段であつて当該製造委託等代金の支払期日までに当該製造委託等代金の額に相当する額の金銭と引き換えることが困難であるものを使用することを含む。)。」
「手形による代金の支払いは違反になります(「支払遅延」に該当)。」
「中小受託事業者との合意の有無にかかわらず、振込手数料を中小受託事業者に負担させ、製造委託等代金から差し引くことは違反になります(「減額」に該当)。」
「新支払遅延等防止法第四条、第五条、第六条第二項及び第十条の規定は、この法律の施行後にした新支払遅延等防止法第二条第六項に規定する製造委託等について適用し、この法律の施行前にした第一条の規定による改正前の下請代金支払遅延等防止法(…)第二条第五項に規定する製造委託等については、なお従前の例による。」
※ 出典=取適法(e-Gov 法令検索 331AC0000000120・附則を含む)・公正取引委員会「トリテキ法の注意ポイント ー代金編ー」(https://www.jftc.go.jp/toriteki_pointleaflet1.pdf・令和7年10月)。いずれも2026年10月18日に確認。
条文から読めるのは、支払期日は受け取った日から60日の期間内で決めること・発注のときに内容と代金と支払の条件を伝えること・手形を渡すことは「支払わないこと」に含まれること、というところまでです。2026年1月1日より前にした委託には、前の法律の例によるところがあります(附則 第2条第2項)。御社のいまの取引がどれに当たるかは、当サイトでは判断しません。
募集ページには、何をどう書き分けるか
Step 01 で書き出した文は、次のように分けて書けます。
- 法律の名前:「下請法」と書いていたら、今の名前(取適法)に直すか、法律の名前を書かずに中身(支払期日・支払方法)で書きます
- 支払の条件:締め日と支払日を書くなら、品物を受け取った日から数えて何日目になるかを自社で数えてから書きます。手形や、手数料を差し引く払い方は書きません(Step 04)
- 発注のときに渡すもの:注文書かメールで、内容・代金・支払期日・支払方法をお渡しすることを、実際の渡し方のとおりに書きます
- 相手の規模:募集の相手を「個人の方」「法人」と分けて書くなら、個人に頼む場合はフリーランス法の話も重なることがあります(下の関連ページ)
お支払い:納品いただいた月の末日締め、翌月20日にお振り込みします(振込手数料は当社が負担します)。ご発注のたびに、品名・数量・金額・納期・お支払い日を記した注文書をお渡しします。
※ 例の文は書き方の見本です。締め日と支払日は、自社の実際の取引に合わせ、受け取った日から60日の期間内になるかを数えてから書いてください。「当社」は、募集ページを載せる会社のことです。
建設工事を協力会社に請け負わせることは、取適法の役務提供委託から除かれています(第2条第4項=建設業を営む者が請け負った建設工事を、ほかの建設業を営む者に請け負わせること)。こちらは建設業法の書面の決まりの側の話です。建設の協力会社の募集は「ホームページに『協力会社募集』を載せる前に」に、個人に業務を委託する募集は「業務委託のドライバーや作業員を、自社のホームページで募集する前に」にまとめています。
どこから先は頼んだほうがいいか
| 自分でやる | 聞いたほうがいい |
|---|---|
| サイトの「下請法」「支払」の文と、注文書の項目を書き出す(Step 01) | 自社と相手が委託事業者・中小受託事業者に当たるか(公正取引委員会・中小企業庁の相談窓口) |
| 条文と公正取引委員会の案内の原文と見比べる(Step 02〜04) | いまの取引の支払の方法を変えるかどうか(取引先・顧問の専門家) |
| 支払の条件と注文書の渡し方を、実際のとおりの文にする(Step 05) | 募集ページと会社案内を、読む人ごとに分けて見せる(制作会社) |
IZANAなら何をして、いくらか
先に書きます。御社がこの法律の委託事業者に当たるか、いまの支払の方法が条文に当たるかの判断は、当方ではいたしません。お問い合わせが増えるといったお約束もしません。
| 頼めること | やること | 費用(税抜) |
|---|---|---|
| 無料診断 | サイトのアドレスから4項目(問い合わせへの動線・伝わり方・プロ感・検索とGoogleマップでの見つかり方)を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします | 0円 |
| 1枚のページ | 1ページで伝え切る形 | 30万円〜 |
| 最大5ページ構成 | 会社概要・設備・協力工場の募集を分けて置ける形 | 50万円〜 |
| 最大10ページ構成 | 加工の種類ごとのページまで分けて載せる形 | 80万円〜 |
※ 金額は料金ページが正本です。サイトは買い切りです(月額の制作費はいただきません)。サーバーとドメインの実費は別途かかります。
よくある質問
ホームページに「下請法を遵守しています」と書いたままでもいいですか?
当サイトでは判断しません。公正取引委員会は、2026年1月1日から法律名が「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(通称:取適法)になると案内しています。今の条文の本則には「下請」の語がありません。書き直すなら、今の名前にするか、支払期日と支払方法の中身で書きます。
協力工場への支払に、手形はもう使えないのですか?
取適法 第5条第1項第2号は、手形を交付することを「支払期日の経過後なお支払わないこと」に含めています。公正取引委員会の案内は「手形による代金の支払いは違反になります」と書いています。御社の取引がこの法律に当たるかは、当サイトでは判断しません。
支払期日の60日は、いつから数えるのですか?
取適法 第3条第1項は、検査をするかどうかを問わず、委託事業者が中小受託事業者の給付を受領した日から起算して、60日の期間内で定めると書いています。締め日と支払日を書くときは、受け取った日から数えて何日目になるかを自社で数えてから書きます。
建設工事の協力会社の募集も、同じ法律の話ですか?
取適法 第2条第4項は、建設業を営む者が請け負った建設工事をほかの建設業を営む者に請け負わせることを、役務提供委託から除いています。建設工事の協力会社の募集は、建設業法の話として別のページにまとめています。
協力工場の募集ページも含めて、
外から見てほしいとき。
ホームページのアドレスを1つ送っていただければ、伝わり方を含む4項目を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします。毎月5社まで・費用はかかりません。売り込みの電話はいたしません。