「作業主任者 在籍」と、
ホームページに書く前に。
先に書きます。労働安全衛生法は、決まった作業について、事業者が、免許を受けた者か技能講習を修了した者のうちから作業主任者を選任し、作業の指揮などをさせなければならない、としています(第14条)。作業主任者は、持っているだけで名乗る資格というより、決まった作業について、作業の区分ごとに事業者が選ぶ役目です。
有機溶剤作業主任者を選ぶことになる作業は、屋内作業場などの場所でのものと決められていて、その場所の一覧の最後は「通風が不十分な場所」です(労働安全衛生法施行令 第6条第22号・有機溶剤中毒予防規則 第1条第2項)。だから、外壁の塗装について「屋外なら要らない」とも「塗料を使うなら必ず要る」とも、短くは言えません。
資格の一覧に書くときは、次の3つを添えておくと、読んだ人が取り違えません。
- 修了証の名前のまま書く:「有機溶剤作業主任者技能講習 修了 ◯名」のように
- 特別の教育と分けて書く:技能講習と、特別の教育や安全教育を同じ「資格」の一覧に混ぜない
- 「在籍」は修了した人がいるという意味だと分かる言葉に:その作業で作業主任者を選ぶのは事業者の務めで、選んだかどうかは作業ごとの話
御社の作業で作業主任者を選ぶ必要があるかは、当サイトでは判断しません(労働基準監督署へ)。このページに載せるのは、法律と規則の原文と、当方が塗装店のサイトを1社ずつ読んで数えた結果です。
自社のホームページに、資格はどう書いてあるか
先に、いまのサイトの言葉を書き出します。直すかどうかは、そのあとで決めます。
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「主任者」「技能講習」「特別教育」「有資格者」の文字を探す
使う画面:自社のホームページ(会社概要・資格の一覧・採用・よくある質問)見つかった文を、ページごとに1行ずつ書き出します。
▸ 書き出せた → 次の確かめへ
▸ どこにも無い → このページの話には当たりません。塗装店のサイトの全体は外壁塗装・塗装店の集客へ -
手元の修了証や免許証と、名前を見比べる
使うもの:技能講習の修了証・免許証・特別の教育の修了の記録サイトの言葉と、書類に書かれた講習や免許の名前が同じかを、1行ずつ見ます。
▸ 同じ → 次の確かめへ
▸ 略している・まとめている → 書類の名前に戻します(Step 04) -
技能講習・免許と、特別の教育が、同じ一覧に混ざっていないかを見る
使うもの:書き出した一覧書類の名前に「技能講習」「免許」とあるものと、「特別教育」「安全衛生教育」とあるものに分けます。
▸ 分かれている → このままで読み違えにくい書き方です
▸ 混ざっている → 見出しを分けるか、名前に講習の種類を残します
作業主任者は、法律ではどういう役目か(原文)
「事業者は、高圧室内作業その他の労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該作業の区分に応じて、作業主任者を選任し、その者に当該作業に従事する労働者の指揮その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。」
第15号「つり足場(ゴンドラのつり足場を除く。以下同じ。)、張出し足場又は高さが五メートル以上の構造の足場の組立て、解体又は変更の作業」
第22号「屋内作業場又はタンク、船倉若しくは坑の内部その他の厚生労働省令で定める場所において別表第六の二に掲げる有機溶剤(中略)を製造し、又は取り扱う業務で、厚生労働省令で定めるものに係る作業」
「事業者は、作業主任者を選任したときは、当該作業主任者の氏名及びその者に行なわせる事項を作業場の見やすい箇所に掲示する等により関係労働者に周知させなければならない。」
※ 出典=労働安全衛生法(e-Gov 法令検索 347AC0000000057)・労働安全衛生法施行令(同 347CO0000000318)・労働安全衛生規則(同 347M50002000032)。2026年10月18日に確認。第22号の中略は、有機溶剤を含む混合物の扱いを定めたかっこ書きです。
条文から読めるのは、作業主任者を選任するのは事業者で、選ぶ相手は免許か技能講習の修了者、選ぶのは政令で決まった作業のとき、というところまでです。足場は、つり足場・張出し足場・高さ5メートル以上の足場の組立てなどが挙がっています。
屋外の塗装で要るかが、短く言えないのはなぜか(原文)
第1条第1項第6号リ「有機溶剤含有物を用いて行う塗装の業務(ヲに掲げる業務に該当する塗装の業務を除く。)」
第1条第2項「令第六条第二十二号及び第二十二条第一項第六号の厚生労働省令で定める場所は、次のとおりとする。」(第1号〜第10号は船舶・車両・タンク・ピット・坑・ずい道・暗きょ又はマンホール・箱桁・ダクト・水管の内部)
第11号「屋内作業場及び前各号に掲げる場所のほか、通風が不十分な場所」
「第二章、第三章、第四章中第十九条、第十九条の二及び第二十四条から第二十六条まで、第七章並びに第九章の規定は、事業者が前条第一項第六号ハからルまでのいずれかに掲げる業務に労働者を従事させる場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、当該業務については、適用しない。」
第1号(抜粋)「作業時間一時間に消費する有機溶剤等の量が、次の表の上欄に掲げる区分に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる式により計算した量(以下「有機溶剤等の許容消費量」という。)を超えないとき。」
※ 出典=有機溶剤中毒予防規則(e-Gov 法令検索 347M50002000036)。2026年10月18日に確認。第19条が有機溶剤作業主任者の選任の条です。第2条第1項第1号の前半には、屋内作業場等のうちタンク等の内部以外の場所、という条件があります。
条文から読めるのは、塗装の業務が有機溶剤業務に入ること、作業主任者を選ぶことになる場所の一覧に「通風が不十分な場所」が入っていること、そして使う量が少ないときに作業主任者の条などを適用しない決まりがあること、までです。外壁の塗装でも、囲いや養生の中がこの「場所」にあたるかは、その場の通風の話になります。だから「屋外なら要らない」とも「塗料を使うなら必ず要る」とも、当サイトでは言い切りません。
ホームページでは、どう書き分けるか
資格の一覧は、読む人にとって「この会社に任せて大丈夫か」の手がかりです。書類の名前のまま・種類を分けて・人数を添えて書きます。
| いまの書き方の例 | 書き分けるときの例 |
|---|---|
| 有資格者在籍 | 技能講習の修了者:有機溶剤作業主任者◯名・足場の組立て等作業主任者◯名 |
| 有機溶剤作業主任者・フルハーネス・職長教育(同じ一覧) | 「技能講習・免許」と「特別の教育・安全衛生教育」で見出しを分ける |
| 有機溶剤作業主任者が作業を管理します | 作業主任者を選ぶ必要がある作業では、修了者の中から選んで指揮をとります(選ぶのは事業者の務め) |
「法律で決まった資格を持つ職人が全員」のような言い方は、条文の言葉とずれます。条文は、決まった作業について、作業の区分に応じて作業主任者を選ぶことを求めていて、全員が持つことは求めていません。
同業は、資格の一覧に何を書いているか
当方は2026年9月に、全国10県の電話帳から選んだ塗装店のうち、自社のサイトがあった会社を1社ずつ開いて数えました。そのサイトを10月18日に開き直し(トップと、そこからつながる7ページまで)、「作業主任者・技能講習・特別教育・有機溶剤」の語で引いて、当たった文を人が読んで分けました。
| 読んで分けたこと(塗装店36社のうち) | 社数 |
|---|---|
| 作業主任者を書いている(何かの作業主任者を1つ以上) | 8社 |
| うち、有機溶剤作業主任者 | 6社 |
| うち、足場の組立て等作業主任者 | 6社 |
| うち、特別の教育と同じ一覧に並べている | 2社 |
| 作業主任者を、選任する役目や、要る作業・場所の話として書いている | 0社 |
※ 出典=塗装店のホームページ実態調査(2026年9月)でサイトがあった37社のうち、文字を機械で読めなかった1社を除いた36社。分け方は、当たった文を1件ずつ読んで当方が決めたものです。9月の調査の内訳(有機溶剤作業主任者8社)とは、開いたページの範囲が違うので数が合いません。
① 各社が作業主任者を選任しているかは、サイトの外の話で数えていません。② 各社の作業で作業主任者が要るかは、判断していません。③ 開いたのはトップから7ページまでで、ほかのページに書いてあるかもしれません。④ 36社は塗装店の全体ではありません。
言えるのは、数えた36社では、作業主任者を書いていた8社のどこも、資格の一覧の中の1行として書いていた、というところまでです。
どこから先は頼んだほうがいいか
自社でできる
書類を横に置いて、一覧を直す
- サイトの資格の一覧を、修了証や免許証の名前に揃える
- 技能講習・免許と、特別の教育を見出しで分ける
- 人数と、取った年を添える
窓口や制作会社に頼む
作業の判断と、見せ方
- 御社の作業で作業主任者を選ぶ必要があるか・その場所が「通風が不十分な場所」にあたるか(労働基準監督署)
- 技能講習の受け方(登録を受けた講習の機関)
- 資格・講習・人数の一覧を、頼む人に読みやすい形に並べる(制作会社)
IZANAなら何をして、いくらか
はじめに、お引き受けしないことです。御社の作業で作業主任者が要るかの判断はいたしません。修了証や免許証に書かれた事実を伺い、資格の一覧を読みやすい言葉と形にまとめるまでが、当方の仕事です。
| 頼めること | やること | 費用(税抜) |
|---|---|---|
| 無料診断 | サイトのアドレスから4項目(問い合わせへの動線・伝わり方・プロ感・検索とGoogleマップでの見つかり方)を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします | 0円 |
| 1枚のページ | 1ページで伝え切る形。仕上がり・資格・連絡先を見出しで分けます | 30万円〜 |
| 最大5ページ構成 | 塗り替え・施工事例・資格と体制・会社案内を、ページで分けて置ける形 | 50万円〜 |
| 最大10ページ構成 | 工事の種類ごとのページに、資格や講習の一覧まで分けて載せる形 | 80万円〜 |
※ サイトは買い切りです(月額の制作費はいただきません)。サーバーとドメインの実費は別途かかります。公開したあと、検索で見つけてもらえるように育てる作業は、制作とは別の仕事で、別に費用がかかります(保つ・育てる)。最新の料金は料金ページをご覧ください。
よくある質問
外壁の塗装は屋外なので、有機溶剤作業主任者は要りませんか?
当サイトでは判断しません。有機溶剤作業主任者を選ぶことになる作業は、労働安全衛生法施行令 第6条第22号が「屋内作業場又はタンク、船倉若しくは坑の内部その他の厚生労働省令で定める場所」でのものと定めていて、その場所の一覧の最後は「屋内作業場及び前各号に掲げる場所のほか、通風が不十分な場所」です(有機溶剤中毒予防規則 第1条第2項)。囲いや養生の中が通風が不十分な場所にあたるかは、その場ごとの話です。労働基準監督署でお確かめください。
資格の一覧に「有資格者」とだけ書いてもいいですか?
書けますが、何の有資格者かが読む人に伝わりません。労働安全衛生法 第14条は、作業主任者を、免許を受けた者か技能講習を修了した者のうちから選ぶと定めています。修了証に書かれた講習の名前のまま書き、人数を添えると、読む人が取り違えません。
足場の組立て等作業主任者は、どんな足場のときに選ぶものですか?
労働安全衛生法施行令 第6条第15号は、つり足場、張出し足場又は高さが五メートル以上の構造の足場の組立て、解体又は変更の作業を挙げています。御社の足場がどれにあたるかは、当サイトでは判断しません。
作業主任者の名前を、ホームページに出さなければいけませんか?
労働安全衛生規則 第18条が求めているのは、作業主任者の氏名と行わせる事項を、作業場の見やすい箇所に掲示する等により、関係労働者に周知させることです。ホームページに名前を出すことは、この条文には書いてありません。
塗料を少ししか使わない作業でも、作業主任者は要りますか?
当サイトでは判断しません。有機溶剤中毒予防規則 第2条は、作業時間1時間に消費する有機溶剤等の量が、作業場の気積から計算する「有機溶剤等の許容消費量」を超えないときなどに、作業主任者の第19条を含む一部の規定を適用しない、と定めています。御社の作業がこれにあたるかは、労働基準監督署でお確かめください。
資格や講習の書き方が、
頼む人に正しく伝わっているかを見てほしいとき。
ホームページのアドレスを1つ送っていただければ、伝わり方を含む4項目を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします。毎月5社まで・費用はかかりません。売り込みの電話はいたしません。作業主任者が要るかどうかの判断はいたしません。