制作会社と連絡が取れない。返信が来ないまま数週間が過ぎた。別の会社に移りたいが、何から手を付ければいいか分からない——この状態でいちばん先に確かめるのは、相手への連絡手段ではありません。ドメイン・サーバー・サイトのデータが、誰の名義になっているかです。ここが自分側なら、相手の返事を待たずに移れます。相手側なら、移り方も、かかる時間も変わります。
このページは、その確かめ方と、連絡が取れないときに進める順番、そのまま送れる文面をまとめたものです。契約そのものの是非や、支払いを止めてよいかどうかは法律の判断になるため、ここでは扱いません。迷う場合は契約書を持って、取引のある弁護士や、商工会議所の経営相談の窓口にご相談ください。
まず、3つの名義を確かめる(無料・15分)
ホームページは1つの物ではなく、3つの契約の上に乗っています。バラバラの名義になっていることもあります。
| 確かめるもの | どこで見るか | 自分側だったら | 相手側だったら |
|---|---|---|---|
| ドメイン(アドレス) | ICANN Lookup に自社のアドレスを入れる。「Registrar」が管理会社、「Registrant」が登録者 | アドレスを持ったまま移れる | 移管の手続きに相手の協力が要る。最悪は別のアドレスで作り直す |
| サーバー(置き場所) | 契約書・請求書、またはサーバー会社からのメールの宛先 | 今の中身をそのまま取り出せる | 公開中のページから中身を写す形になる |
| サイトのデータ | 契約書の「納品物」の欄。データを受け取ったかどうか | 次の会社にそのまま渡せる | 作り直しに近い費用がかかることがある |
ICANN Lookup は誰でも無料で使えます。個人情報の保護で登録者名が伏せられていることがありますが、その場合でも管理会社(Registrar)の名前は出ます。ここが分かれば、その会社に「自分が契約者かどうか」を問い合わせられます。
もう一つ、忘れられやすいのが会社のメールです。info@自社のアドレス のような形なら、ドメインと同じ契約にぶら下がっています。移すときに手順を間違えると、メールが数日止まります。先に「どのメールアドレスが、この契約の上にあるか」を書き出しておいてください。
連絡が取れないときに進める順番
1. 記録を作る
いつ・どの手段で・何を依頼し・返事があったかを、日付つきで1枚にまとめます。あとで第三者に相談するときも、次の制作会社に引き継ぐときも、この1枚が土台になります。記憶で話すと、相手も自分も食い違います。
2. 期限を書いた連絡を、記録の残る形で送る
電話だけだと記録が残りません。メールで送り、返事が無ければ郵便(特定記録や書留など、届いたことが分かる形)でもう一度送ります。文面はこれで足ります。
いつもお世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。
〇月〇日にお送りしたご連絡について、まだお返事をいただけておりません。
つきましては、下記3点について〇月〇日までにご回答をお願いいたします。
1. 当社サイトのドメインおよびサーバーの契約名義
2. 次回の更新日と、更新手続きの担当
3. サイト一式のデータをお渡しいただけるかどうか
ご回答をいただけない場合は、別の方法での対応を検討いたします。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
相手を責める言葉は入れないでください。目的は、争うことではなく3つの名義をはっきりさせることです。返事が来ればそれで解決しますし、来なくても「いつまでに何を求めたか」の記録が残ります。
3. 契約書・見積書・請求書を集める
見るのは3か所です。契約期間と自動更新の有無/解約の申し出をいつまでにするか/納品物に何が含まれるか。リース契約になっている場合は、途中でやめても支払いが残る形かどうかも確かめます。契約書のどこを見るかは契約前に確認する5つにまとめています。
4. 自動の支払いを止める前に、止めた先で何が起きるかを確認する
毎月の引き落としを止めれば費用は減りますが、その支払いがサーバー代を含んでいる場合、サイトが表示されなくなることがあります。メールが同じ契約に乗っていれば、メールも止まります。止めるかどうかは、3つの名義が分かってから決めてください。
5. 移る準備に切り替える
返事が来ない状態が続くなら、相手を待つより先に進めたほうが早いことがあります。次の見出しで、名義ごとにできることが変わります。
名義ごとに、できることが変わる
| 今の状態 | できること | 気をつけること |
|---|---|---|
| ドメインもサーバーも自分の名義 | 相手の協力が無くても移れる | 管理画面のIDとパスワードを自分で持っているか確認する |
| ドメインは自分、サーバーは相手 | アドレスを保ったまま、新しいサーバーに移せる | 切り替えのタイミングでメールが止まらないよう、先にメールを移す |
| ドメインが相手の名義 | 移管に相手の手続きが要る。応じない場合は、新しいアドレスで作り直す判断になる | アドレスが変わると、検索の評価と名刺・印刷物がすべて影響を受ける |
| データを受け取っていない | 公開中のページを見ながら、新しく作り直す | 文章と写真は手元にあるものを先に集めておく |
いちばん重いのは3行目です。アドレス(URL)が変わると、これまで検索で積み上がった分は引き継げません。名刺・チラシ・車の表示・取引先に伝えてある連絡先も、順に直すことになります。だからこそ、移る前に1行目〜2行目に持ち込めないかを先に試します。
移すときに、守るもの
- アドレス(URL)を変えない:変えざるを得ない場合は、古いアドレスから新しいアドレスへの案内を置きます(これが無いと、検索からも名刺からも行き止まりになります)
- メールを止めない:先にメールの移行を終えてから、サイトを切り替えます
- 公開したまま移す:新しい場所で組み上げてから切り替えれば、止まる時間はほぼありません
- 今のページの控えを取る:文章と写真を、切り替え前に手元へ保存します
作り直しのついでに中身を削ると、検索から来ていた分まで一緒に落ちることがあります。当社のサイトでも、2026年7月5日に本文を大きく削ったあと、3〜4週間して主な検索語の順位が下がりました(9月1日に書き戻しています)。器を替えるときに、中身まで捨てないことです。アドレスやメールを残したまま作り替える手順はリニューアル前の契約・メール確認の手順にまとめました。
自分でできる範囲と、頼んだほうがいい範囲
- 自分でできる:ICANN Lookup で名義を見る/契約書を読み返す/記録を作る/連絡の文面を送る/文章と写真を手元に集める
- 頼んだほうがいい:ドメインの移管手続き/サーバーの引っ越し/メールの移行/古いアドレスから新しいアドレスへの案内の設置/データが無い状態からの作り直し
- 法律の専門家へ:支払いを止めてよいか/契約を解除できるか/すでに払った費用を返してもらえるか
IZANAに引き継ぎを頼む場合
先にできないことを書きます。相手の会社との交渉を代わりに行うことはできません。また、ドメインが相手の名義で先方が移管に応じない場合、こちらから動かす方法はありません。その場合は新しいアドレスで作り直す前提で、費用と影響をお伝えします。
できるのは、名義の確認をご一緒に行い、移せる形なら止めずに移し、移せない形なら次に進む道筋をお見せするところまでです。当社では制作後、サーバーとドメインは当方で取得・運用を代行し、実費をお預かりします。所有権はお客様にあり、解約時はサイト一式(HTML・CSS・画像)をお渡しします。次に別の会社へ移るときに、同じことで困らないためです。
費用は、1枚のページ(LP)30万円〜/最大5ページ構成 50万円〜/最大10ページ構成 80万円〜(いずれも税抜)。引き継ぎだけで済む場合は、内容を見てからお見積もりします。最新の条件は料金ページをご覧ください。
🔴 もう1つ、引き継いだあとの話も先に書いておきます。名義を自分のものにしても、それだけで人が来るようになるわけではありません。探されている言葉に答えるページを足していく作業は、移す作業とも、作る作業とも別の仕事で、別に費用がかかります。何をするのかは公開したあと、育てるに書きました。
今のサイトを見てほしい場合は、無料診断にサイトのアドレスを送っていただければ、問い合わせへの動線・伝わり方・プロ感・検索とGoogleマップでの見つかり方の4項目を読み、まず直すところ3つをPDFでお返しします。毎月5社まで、費用はかかりません。話したほうが早い場合は、電話 080-6058-4020(受付9:00〜19:00・年中無休)か、LINEでも受け付けています。
IZANA WEB制作より
納品するのは、ホームページだけではありません
検索で見つかる入口と、問い合わせまで迷わせない導線を制作の最初から組み込みます。検索からの流入は公開後に育てていくもので、順位や集客数の保証はできません。その前提をご説明したうえで、サイトは買い切りで制作します(公開してからの保守はお勧めしています)。仕上がりは契約前に業種別サンプルでご確認いただけます。

